突然ですが引っ越しです

突然ですがブログを引っ越します。

移転先はこちら→花園に雪が舞う・改 http://blog.livedoor.jp/hanazononiyukigamau/

タイトルにひねりもなんにもありません ( ^ω^ )

引っ越したくなったのは、すごくしょーもない理由なんですが毎度拍手タグ貼るのがめんどいというね…。
(ココログは拍手ボタンのタグを毎度手で貼らなならんのです…ぽちっとボタンなるものがあるらしいことは知ってるんだが、デザインがどうも好みじゃない)

(※コメント自体はすごーく嬉しいのです。念のため。ただそのための作業がめんどい)

移転にまつわる云々のほうがめんどくさいだろうとか、ココログのほうが使いでがよかったんじゃないかとか、後からわかることがあるかもしれませんが、かれこれ1年以上は考えてたことなのです。
ついに実行しました。

このブログもしばらく置いておく予定ですが、移転先にも記事は引っ越してあるのでできたてのくせにやたら記事数が多い変なブログになっとります。
(※トップページは残しておきますが、過去記事はぼちぼち消していきます)

引き続きご覧いただけるという奇特な方はブックマークをお願いいたします。
ていうかぜひ。
見る方もいないのにほぼ毎日更新はたぶんもたない。

以下、拍手レスになります。
お心当たりの方はどうぞ。

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『黒い瞳』感想・3

・外套と酒をもらって「恩にきますぜ旦那」とまっつのプガチョフが言って口づけるところは「ちょ、あんたなに始めるんだ」とびびる。
これでびびるのは私の脳が病んでるだけなのか、世間的にふつうなことなのかよくわからない。

・ニコライと再会して「まだまだ礼をしますぜ、こんなもんじゃすませねぇ」的なことを言うとき、プガチョフの役柄のせいかまっつ自身のうさんくささのせいか、俗にいう「お礼参り」的なものを想像してしまう。
どんだけボコボコにされるのかと…(されません)。

・コマのシヴァーブリンがよかった。

終始悪い顔で、でも美しくて。
ペテルブルクにいたという誇りと、今は辺境にいるという屈辱が彼をつくっているのだろうか。

コマがしっかりしているからニコライの清さや青さが浮き上がってくる。

・2人の決闘シーンがかっこよかった。
動きが鋭く見え、ほんとうに人を殺したことがあるような雰囲気があった。

・あゆみちゃんのパラーシカは最初年齢設定がわかりませんでした。
ぶっちゃけマーシャの乳母かなにかかと思ってた…。

そしたらヒロさんのサヴェーリィチ相手に「大人の理屈ね」とか歌ってたのでびびったのよ。
しかもそのあとがおりちゃんのマクシームィチと恋仲っぽくなっていてさらにびっくりしたのであった。
ほんとに若い娘設定だったのか。

・ヒロさんとあゆみちゃんの歌が楽しくて好き。

・ヒロさんは笑わせて笑わせてすごかった。3回観たら次はどうなるか知ってるのにちゃんと面白かったもの。
それでいてただの道化ではなく忠義なの。

・ヒメはみみちゃんのお母さんの役。上級生になったんだねぇ。

「私はここを動きませんよ!」が頑固なロシア女性っぽい。
冬のような頑固さ。

彼女の死は「自害した」と告げられるのみだけれど、その前のシーンがあって夫に殉じる気持ちがわかるから泣けるんだ。

・がおた――――ん!! (叫んでみた)

いやあがおりちゃんが好きだわー。
マーシャからの手紙をこっそり届けにくるシーンでの「(パラーシカは)おっかねえんですけど気はいい女なんで」という言い方があったかくて好き。

死にっぷりは泣けた。

戦場でニコライと会い、銃をおろして剣で立ち向かってくる。
銃のほうが自分の安全ははかれるだろうに、あえて剣で。
死のうとしたんだろうなぁ。
ニコライの手で、死にたくなったんだろうなぁ。

これもプガチョフとは形こそ違え、ニコライとの友情なんだ。
というか、プガチョフが表だとしたら、マクシームィチは裏のような関係なのかなと思う。

この物語の中で一番せつない場面だと思う。

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『黒い瞳』感想・2

思いつくままに。

・みみちゃんのマーシャがかわいかった!

最初に雪の精で出てきたところからかわいい。
そして「眠ってはだめ!」と声をかけるところもすごく好きだ。
姿も声もかわいい。

マーシャは本当にいい役。
可憐でいじらしくて、それでいて芯が強い。
愛する人と二度と会えなくなることを覚悟の上で彼の無実を告げに宮廷へ行く。
ただ待っているヒロインではなくて、自ら世界を動かしていくところがいいんだ。

これを気持ちよく演じたみみちゃんに拍手を捧げたい。

・しょっぱなから死にかけるキムラさんに「つくづくよく死んだり死にかけたりする人だなぁ」と思う。
ゾロとかマリポーサとか忘れ雪とか…。

・トリオ3人の仕事量がハンパない。
こんなに働きまくるとは思わなかった。

この3人で一番好きなのはソリのシーンのダンス。
静かにタンバリンを打っていたところから徐々にテンポアップしてくのが好き。

・ひろみちゃんがヒゲでおっさんでしたなぁ。びっくりした。

プガチョフが登場したときは浮浪者風だったのと同様に、ひろみの元帥も登場したときは宿屋で稼いでる設定なのかと思ってた。
が、どうやら関係なかったらしい。

・元帥と呼ばれるひろみちゃんといっしょにロシア側に寝返ろうとする人は朝風くんですかね?(出番的に)
黒くてかっこよかった。

・かおりちゃんや杏奈様のドレスの似合いっぷりがたまらん。

しかし貴族のシーンはマイクが足りないせいか下級生がナマ声で、観ている側が手に汗を握ったのであるよ。
(もちろんじゅうぶん聞こえたけど)

・杏奈さまの貴族風トロトロしゃべりはツボにくるな。真似したくなる。

・かおりちゃんのエカテリーナⅡ世はいい仕事。
上級生になっていい女役さんになったなぁ。
高貴さがあって、国を背負っている豪胆さと責任感を感じられる。

マーシャに対しての慈愛の表情も好きだ。

ニコライに釈放を告げる場面で「単純に喜んでよいか」と言うところの心理的な複雑さがいい。
マーシャと出会ったことで己が女であることを思い出したエカテリーナが女帝としてではなく生身の女として話していることが伝わってくる。

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3日ぶりに会ったので

さて今日はふつうに仕事でした。カレンダーどおり。

3日ぶりに同僚のS嬢と会ったのでDSとバウの感想を聞いてみました。
彼女は花ファンなのでえりたんDSに行ってるのだな。
そしたら、「ニジンスキーが凄すぎて(DSのほうは)ろくに覚えてない」とのたまいましたよ…。
うん、まあ気持ちはわかるわ。

以下、S嬢からの話(伝聞)。

DSの客席にはまとぶんがいて、ふつうにガッガッと食べてたそうな。

で、えりたんがDSでまとぶんを「元旦那」発言してたことと、「闇が広がる」が超ノリノリだったらしいことは教えてもらいました。
ドSなトート様になりそうだなぁ…。

あと、S嬢が部屋から出ようとしたときにともみんがいたので「えっ」という顔をしたら、向こうも視線に気づいて「えっ」という顔をしてたそうな。
別に2人は知り合いでもなんでもありません。
ともみんはたぶん同期のさあやを観にきてたのでしょう。

トイレ待ちのときにS嬢のお連れさんが花組長をたまたま見つけてなんとなく頭を下げたら、これまた会釈を返されたそうな。
こちらも別に知り合いでもなんでもない。

さて雪バウの話。

1列目で公演を観てきたS嬢ですが、彼女の好みにすごく合ったそうで「よかった…!」と熱弁してました。
ちぎたさんがとにかく美しかったそうな。

しかしお連れさんはホモにも理解がないし文学作品にも興味がない方らしく、「退屈だった」と言われたそうな。
そういう人もそりゃいるよね…。しかし1列目でちぎたさんのイキ顔(言葉をつつしめ)を観れるとは。代われるものなら代わっていただきたかったぜ。

カーテンが降りる際に、(組ファンでもないので)気軽に手を振ったら女装した翔くんが体を傾けながら手を振り返してくれたそうな。いい人だ。

「ちぎたさんのあいさつグダグダだった?」と聞いたら「そうでもなかった」とのこと。
数日経ったから慣れたのか、と思いきや、

「公演ももうすぐ終わりますが、…今ちょうど半分くらいですけど。」

みたいなことを言ってたそうです。
どっちよちぎたさん!

ああ、ちぎたさんのご挨拶コレクションDVDがほしい。

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『ニジンスキー』感想・5

こまこました言いたいことなど。

・どこまで続く雪組ロシアシリーズ。
娘役なんかロシア風アクセサリーが家に揃いまくってそうだ。
それともかぶらないようにするのが大変だったりするんだろうか。

・せしるさんがせしるさんすぎて…!

センターパーツ美少年きたわあああああ。
なんだか懐かしい感じ。

敵対しているようでいて実はいいやつ、というあたりが王道キャラ。

しかしジャケットでかくなかったか。なんか体に合ってないように見えた。

・キングのストラヴィンスキーは有名人のわりにあんまりやることなかったような…。
メガネは好物です。

・翔くんのマリーはきれいでした。が、男役にさせる意味はあったんかいな。

・きゃびいが勿体ない。なんかもっと目立つところにつけてほしかった。

・1幕終わりの舞台裏のようすは楽しいです。
そしてやっぱり1人はヲカマキャラがいるんだなぁ。

・あすくんが蘭寿さんの弟だと言われたら信じる。顔の細い蘭寿さん。
顔芸がうるさい感じがこれまた。

宙のえりちゃんは蘭寿さんと組むとき妹に見えたりしないのだろうかと余計な心配をしてしまいました。

・2幕でのあゆちゃんと緒月の対決が怖かった。
あれは本妻と愛人の対決ということでいいんだろうか。なんだかとっても愛憎メロドラマ。

・ディアギレフの部屋をロモラが訪れたところ。
ディアギレフが「後で」と言ったときのまなはるレオニード・マシーンの笑顔になんか救われました。
レオニードがどういう気持ちで「はい」って言ってるかどうかはわからないけど、ディアギレフのほうに感情移入しちゃってかわいそうになるんだもんよ。

・しかし緒月が「私は子供を産めないから」とか言いだしたときは軽くびびった。
正しいんだけど! 間違ってないんだけど!

ああ、でもディアギレフって抱いてるようでいて抱かれてそうだよな、と余計なことを思いました。(あくまで心理的に)

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全ツ『ロック・オン!』感想・5

・月の王の場面もなくなったんですね。代わりに入ったのがラテンな歌い継ぎ。
それに気づいてしまったときのがっくり感ときたらもう…。

えーと、大劇場版で一番好きだったのが美穂姐×きゃびいの百合だった私はどうしたらいいんですか。
返せ、あのものすごくいい百合を返せえええええ 。゜゜(´□`。)°゜。

・しょっぱなの「エル・クンバンチェロ」が咲奈と煌羽くん。
予科本科なんですねー。
煌羽くんは芝居の扱いといい、これから上げてくるのかな。

・この場面、ぶっちゃけ歌い継ぎその他が微妙だと思う。

舞台上ではみんなオラオラしてて盛り上げようと頑張ってるし、客席も手拍子を打ってはいるんだけど、どうにも冷めてしまう。
がちゃがちゃしててうるさい一方に感じる。

理由ははっきりわからないけど、流れに合ってないのかしらねぇ。

・ロケットは全ツなので10人だけ。人数ほど少なくは感じなかった。

・「La Vida」でキムみみのデュエットダンス。なんですがー…、

舞台奥から現れたまっつがキムラさんの上着を脱がせるのはなんのプレイかと思いました。
いやもう紳士の館の続きかと。

実際は別に腐り気味なお客さんへのサービスでもなんでもなく(たぶんねー)、キムラさんが踊りやすいようにしただけとか、あるいはたんなる衣装替えなのでしょう。
しかし背後をとって服を脱がせるとか興奮するにきまってるじゃないですか…! いらん妄想でたぎるというものですよ(おちつけ)。

腐った目はさておき、ここのまつださん、上着を上手袖に投げる手つきが超絶かっこいい。
しびれる。かっこよすぎて息がとまるレベル。
どうしてこうも手の形が美しいんだこの人は…!
花育ち、おそるべし。

というわけで、今回のショーで一番好きなところは「キムラさんの衣装を放り投げるまっつの手」です。

・男役ダンスのタイトルとして大劇場版の「千価律」はさすがに使えんよなー。
というわけでふつうに「Lock on!」です。

・パレードはエトワールがかおりちゃん。
やっぱり娘役エトワールがいいわ。

・階段降りの順番は正確に覚えていないのですが、がおりちゃんが1人で歌って下りてきてたような。
嬉しかったー。

・全ツとはいえ、大きな2番手羽を背負ってるまっつにじわっときた。

ありがとう、マジで助けてもらってます、来てもらって嬉しいです、その返礼としてというわけではないけれど相応の扱いをさせていただきます、みたいな気持ちだ。
(私は劇団の中の組の関係者か?)

主要メンバーや上級生がごっそり抜けて、人事は先行き不明なところにまつださん降臨だったものね。
彼女の存在がキムラさんトップ就任時の雪組を考えるうえでファンにとってどれだけ頼もしかったことか。

彼女のトップはないにしても、やはり相応の扱いを受けてほしい人だ。
パレードでの立派な羽と2番手格でのセンター降りがそのうちのひとつ。

約束を果たせたような気分だ。

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『歌劇』2011年5月号

このまえ4月終わりの3連休に宝塚・大阪方面に観劇に行ったじゃないですか。
そのときはまだ家に『歌劇』が届いてなくて、「読むのは帰宅してからだな」と思ってたんですよ。

宿泊先の某ホテルに置いてあってびっくりしました。
定期購読してるのか…。
その場ではパラ見だけだったので、じっくり読めたのはようやくなんですけどね。

・表紙がちぎたさん。美人。メイクその他をやらかしてなくていい。
口をにっと開けて笑うとやっぱりタニオカさんテイスト。

・来月号の表紙はテルだそうで、美人が続くわ。

きりやんの「着てみたい衣装」が女装なのかどうかが気になる。

・カラーポートレートのまりもちゃんかわいい。

・蘭寿さんがゲリラ隊風味だ。
誰鐘のときもこんな感じの服を着てた気がする。

・みちこさまがとってもみちこさまだが、実は普通の服なのか、別の人が来たらオシャレに見えるのか、誰が着てもなんだかアレなのかよくわからなくなってきました…。
マヒしたんだなきっと。

・ショーの座談会で稲葉センセイがテルを「凰稀かなめ様」呼びしているのにうっかり笑う。

その前に「すみ花には、ちょっと脚なぞを見せながら、アダルトに踊っていただけたらなと。」もツボに入る。

「すみ花」と呼び捨てにしつつ「いただけたら」と敬語を使い、「脚なぞ」というレトロない言い回しをするという。
このバランス感覚がおかしくて好きよ(笑)。

・マンスリーメッセージに蘭寿さんが入ってることにびっくりした。そうか、就任したんだもんねぇ…。

キムラさんのゆがみなきキムラさんっぷりがもはや愛おしい。

・グループショットの真風の「よい挿し色になりましたね。」に爆笑した。いいキャラだ。

・退団ご挨拶の雅氏に泣かずにおれん。
在団中のよい思い出とか一切語られてないもんなー…。
なにがあったかは知らないけど…。

・萌花嬢のえと文を読んでいると、微妙な原稿は月組の伝統なのかと思う。
ときどきあるよね、たんなる本人のエッセイと化してるもの。

楽屋裏は楽屋日記で、それ以外のものを上級生のえと文で書くというふうに分けてある、という話はどこかで聞いた気もしますが、宝塚に絡まないエッセイより裏ネタのほうが欲しいんだよ…。

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『ニジンスキー』感想・4

『ニジンスキー』はちぎたさんの美貌の有効活用公演でした。

――すごく感動してるのに感想はどうしてもアホっぽくなってしまう。どうしたらいいんでしょう。
ああなんだか申し訳ない。

私にとってのこれまでのちぎたさんイメージはチギーチュとクラウスがほとんどです。

チギーチュは宙ファンタジスタの。
これで「ああタニオカさんの弟ね」と認識しました。

我ながらどういう認識なんだとつっこみたい気はしますが、ああいうキラキラしていて美形で歌がアレでなんかキャラが微妙に変そうな(でもどういう人かよく知らない)人、というところでほぼ止まっていました。

そのあと『殉情』やらなんやらいくらかは見ているはずなんですが、さして引っかかるところもなく、次はかなりとんで『ロジェ』のクラウス。
「攻」な美人、として認識しました。

これもどういう認識なんだとつっこみたい気はしますが、あれはいい殺し屋でした。
ぞくぞくしたもん。

そういやこの公演での緒月のシュミットとの関係が気になって気になって仕方なかったんだよな。
なぜ、都合よく現れる(同居してんのか)。
しかも「おまえを助けてやってるのになぜ止めるんだ」的なことを言う。

ものすごく…萌えました……。

で、このたびの『ニジンスキー』、再び緒月とのカップリング(カップリング言うな)。
今回は真っ向から「受」です。

受のニジンスキーちぎたさん、違和感のなさに驚愕しました。
ちょ、あんたほんとにクラウスやってた人か?!
ものすごーくオーソドックスなジュネの主人公のようだよ!

1幕はじめ、「シェエラザード」の金の奴隷もよかったんですが、その後のパーティ会場での病的なまでに神経質で繊細な青年ぶりに驚いた。

パーティ会場でニジンスキーをとりまくパトロン達が、彼の目を通じて「怪物」に見えた。
たいていの人たちは、彼の精神を理解しない。――理解できない。
無遠慮な視線や言葉が彼の精神を侵蝕していく。

自分のことで手いっぱいだから他人の心を忖度する余裕のない彼は、人を傷つける言葉をまき散らす。
そして逃げ出す。
自分の居場所に帰る。

ディアギレフにとってニジンスキーは美の具現であり、自分には果たせない芸術そのものである。
もちろんニジンスキー自身を愛してもいるのだろうが、ディアギレフが欲しているものを投影し仮託している部分がある。

ニジンスキーの美貌はディアギレフの夢の象徴でもあるんだ。
そしてそれが舞台にあった。すなわち、ちぎたさんの美貌が。

美青年が長椅子に座っている。
自分の内面に誰にも侵されぬ場所をもったまま、弱々しく透明に微笑んでいる。
過去を振りかえりながら、こわばっていた心とともにタイをゆるめる。

「攻」だけじゃなくて「受」もいけるんだなぁ、というのが自分的に大きな発見でした。

ニジンスキーは恐ろしく神経質で人間づきあいが苦手なだけで、精神はわりとまっとうで健康的なので、ディアギレフの誘いを拒否し、わりとあっさりロモラに行ってしまうんだけれど。

でも、とにかく有無を言わさぬ美貌ってすごいですね。

一幕終わりの「牧神の午後」。
ちぎたさんの美貌が最大限に生かされる場面。

牧神だし衣装は牛っぽいし角生えてるんですがそんなこたどうだっていい。というか化生の者であるからこそ美しくなくてはならない。
異次元の人がそこにいました。

ニンフの残したヴェールを体の下に敷き、ひとり性的な行為に耽る。

宝塚でこれをやるか! でもありつつも、宝塚じゃなければ見れたものじゃないだろうな、と思いました。
「美」をこんなにも表現し得るジャンルがほかにあるかどうか。
ものすごく美しくてヤバくて、でもやはり美しい。

整いすぎているくらい整っている硬質な美貌だからこそ、「宝塚」として成り立ちえたような気がします。

演技として怖かったのは2幕。

一度はディアギレフから逃れたものの、のっぴきならぬ事情により再び彼の援助を受けるようになる。
そこからニジンスキーは壊れていくんだ。

すべてにディアギレフの影を感じていく(舞台上では新聞記者たちが持つディアギレフのモンタージュによって表現されている)。
精神の平衡を欠き狂っていく。

この狂気のさまが恐ろしい。
凄まじかったんです。
美しさもなにもかも忘れて見入ってしまいました。
私が観たのは初日明けてすぐの2公演目だったので今ごろはどうなっていることか。

狂っているニジンスキーを見ていると息苦しくて、最後にすっとした濁りのない姿で現れたことに心底救われました。
宝塚お得意の「死による浄化」の一種だと思うんですが、これがないとほんとうに救われない。

重くて悲しくて美しい物語でした。

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全ツ『ロック・オン!』感想・4

・キムが客席から登場。

大劇場版ではオペラ座の場面だったところですね。

全力で客席をつってきます。
けっこう堂々と臆面もなく恥ずかしいことができるキムラさんに乾杯です。
好青年な顔してこのやろう、やりおる…的な。

・その間に舞台にスタンバイする男役7人。ええ、全員ホモですがなにか?

・男役総ナメなキムラさんがS顔全開で楽しいです。

ていうかこの雰囲気が懐かしい…。
男役同士、どこ切ってもカップリングできる空気が何年か前にはよくあった。
コムロさん時代の雪ってこんな感じだった気がするわー…、あー懐かしい。

・しかし、受けてたつ男役の筆頭がまっつってなんか間違ってるような……。
ある意味おもしろかったけど。

・キムラさんは3回観て3回ともまっつの唇の斜め下あたりにキスしてました。ほっぺたと顎の間あたり。
そのへんにまっつを受にするポイントがあるんですね…!

・くどいようですが、アメージンググレースであっさり宗旨替えする切り替えのはやさにはつっこまずにいられません。

オサ時代の花のショーで、「白鳥の湖」をやったことがあるじゃないですか。レビュー誕生だっけな。
あのシーンで黒鳥あさこにおちてたオサがいつのまにか白鳥ふーちゃんとデキてたときくらいのちょっと待て加減です。

ちなみにこの場面の説明は「巴里の淑女が現れ、まるで罪を癒すかのように巴里の紳士Sと踊る。」ですよ。
そうか、罪か。罪なのか――。

・マリリンモンロー風美女は大劇版から引き続き杏奈ちゃんと新たにのあちゃん。
のあちゃんは声で選ばれたとしか思えない。

梅田公演だったのでアドリブもそのへん。
「もしアンタが梅田育ちの荒っぽいお兄さんだったら」とかなんとか。うろおぼえですが3回とも一緒だった。

そして「なれるはずやで」って関西弁が超・かわいかったー!

・ギャング達登場。
コマが歌いひろみちゃんが踊る。

今回パレード以外ひろみちゃんが歌ってるのはなかった気がする。そしてコマはけっこう歌い倒してたような。
正しいっちゃ正しいんだけど…、うん。

・キムラさんがレディ・キラーとして登場する場面のヒメが怖すぎる。歌も存在感も濃いんだよ。
なんだかとってもラスボス感。
ちょ誰か助けてどうにかして…!

・こういう場面のクールで悪そうな男の顔をしてるがおりちゃんが大好物です。
ついオペラで追ってしまう。

明るい場面ですっごく楽しそうにしてるところも大好きなんですけどね。

・第5章の「Show Time」が、大劇場公演では日替わりだったラテンバージョンの部分なんでしょうか(ブルースバージョンしか当たったことがないのでよくわからない…)。

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全ツ『ロック・オン!』感想・3

・プロローグのキムラさんのシャウトに「ああ、トップさんになったんだなぁ」と思う。

自分が組を引き受けて、舞台を盛り上げていくんだという気概を感じる。
責任感をもって舞台を務めていると感じるトップさんだ。

・みみちゃんもかわいい。かわいい!
歌もよくなってた気がする。

・今回ねー、やたらがおりちゃんが目について困った。――いや、別に困ることではないんだけど。
動きも好きだし、場面や振りによってよく変わる表情も好きだ。
舞台の空気感がよく出てる。
つまるところ「演技派」なのかなと思う。

がおりちゃんは歌ももちろんうまくてそういう点でも安心。
でもダンスしてるときが一番好きかもしんない。

・やたら動きが熱いお嬢さんがいるなと思ったら――ヒメでした(笑)。
どんだけ体動くのアンタ! ノリまくってましたなぁ。
やる気のあるときのヒメはすごい。

・プロローグで客席降りがありました。
今回は3公演とも14~16列のセンター付近に座ってたんですが、杏奈さまが近くに(上手側)来られたときにウィンクをくらって死にそうになりました。

きゃあああああ杏奈さまあああああ――――!!! と叫びそうになりましたわ。
私にウィンクしてくれたのかどうかはしらないけど別にいいんだ。
悶絶した。

・テンション高いまっつというのが未知の領域すぎる。
ていうか今ごろになって上手後方に座ればまっつゾーンだったんだなー、と後悔しております。

・のあちゃんはなかなか特徴的な声だ。

・ピアノの場面のあゆみちゃんの黒のショートヅラが好きです。アダルトで似合う。

・大劇場公演ではキムラさんがやってた場面――ということは2番手格とは言わないものの、ものすごく推したい若手として咲奈が扱われてるということになるんだろうけど(実際番手的なものはいろいろとうやむやにされてるし)、もうちょっと、なんか、なぁ…。

彼女に関してはいつもマリポーサ新公の「いい新人来たー!」という感じはなんだったのだろうと思う。
幻だったの?

・大劇場にひきつづきかおりちゃんが歌担当。
音程云々はよくわからんのですが迫力があって大好きだ。

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星版『ノバ・ボサ・ノバ』感想・2

●ねねちゃんのピンクのダルマ衣装がかーわーいーいー。
脚が長くて迫力。

しかしねねちゃんは見れば見るほど「夢咲ねね」という種類の芸を確立していってるような気がする。持ちネタ的な意味合いで。
「切っても切っても夢咲ねね」な金太郎飴テイストなので良くも悪くもなんですが。

●切っても切っても…系はべにーも。
べにーのオーロにはなんだかとってもジャイアニズムを感じました。
はいどーん!! べにー降臨! みたいな。

あの派手さや濃さってすごいわ。キャラ立ちまくり。

ブリーザを亡くしてからの悲壮感がすごかった。沈痛。

●メール夫人のともみんが超キュート。
色っぽくてかわいげがある。
この人好きだわー。(メール夫人もともみんも)

●ピエロでバトンを回してたのはどいちゃんですかね?
なんだかとっても星組名物。

●マダムXの柚長の胸にうっかりくいついてしまいました。
遠目なんではっきりしないんですけど、書きまくってますか…?

●ポリスのちーくんとさやかのコンビはかわいいなぁ。うまくてかわいい。
そして思ってたより出番があって嬉しかった。

●観るまではるこボーロの脚(というかふともも)が心配で心配でしょーがなかったんですが、実際みると思ってたほどではなくてほっとしました。
メイちゃんのセーラー服は衝撃的だったんだもんよ…。

ボーロはかわいいけど如才なくて、もうちょっと年くったら立派なタラシになるんだろうなぁ。

●みやるりのボールソもうまくてかわいい。
でもメール夫人に言い寄られて「いやー!」になってるところは、相手がともみんでかわいいんだしいいじゃんよー、と思ったけど。

見ながら「これをゆうひさんがやったのか…」と笑いをこらえました。

●全体的に舞台の迫力がすごい。
ダンスの振りはけっこうヘン(失礼)だと思うところもままあるんだけど、細けぇことはいいんだよ! な勢いに呑まれました。

まだ1度しか観てないからかもしれないけれど、いつもより長い時間のはずなのにダレ場がなくてのめりこんでいるうちに終わりました。

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『紅姉妹』感想

3軒茶屋婦人会による『紅姉妹』大阪公演を観てきました。
一度みてみたかったわかぎゑふさんの作になるもの。
5月1日14時開演、舞台はおなじみシアター・ドラマシティです。

出演者は男性3人だけ、そのみんなが女装をしている。
あるいみ宝塚の逆か…?

ざっくりと話を書くと、ミミ・ベニイ・ジュンの「3姉妹」が10年ずつ時間をさかのぼるかたちでかつて彼女らの上に起こった出来事を描いていく。
いろいろな謎が観客に提示され、解かれ、最後には3人の関係が明らかになる。

・3人とも、写真立ての1人の男を愛していたらしい。その男とは何者か。まだ、どういう関係だったのか。

・「ジョー」という子供がいるらしい。3人とも「ママ」にあたるらしいが、どういうことなのか。

・ジュンは一度目の結婚があまりよくなかったらしい。どんな結婚だったのか。

・芝居の途中で、はじめて会ったときの話が出てくる。ということは一緒に生まれ育った姉妹ではないということか。

・自分の年齢をおいて結婚を夢みるジュンがふられ、落ち込む。そんなベニイは自分と結婚することもできるという。本気なのか冗談なのか。また、その意味は。

・第二次世界大戦のころの、彼女らが愛する男と部隊でともに戦った男から電話がかかってくる。それはなぜ。

実際にはこれ以上の謎が生まれては消え、生まれては消え…。

面白かったです。
徐々に謎が明らかにされる過程も、最後にすぱっと3人の関係がわかる、骨の部分もよかったけれど、3人が楽しそうに演じている普段の動きがすごくて笑ってしまいました。

老女のミミが1人で舞台に出てくるところ。
しゃんとしていながら老人らしさもある、そのバランスが素晴らしかった。
料亭やバーを経営している老婦人はこんな感じだろうな、と思って。

10年ほどさかのぼって3人が新世紀を祝っている。
そのときの会話のグダグダさがおかしい。
乾杯しようとしてなんのために乾杯しようとしているのかわからなくなるところで大笑いした。
会話がかみ合わず、ループしていくさまがいつかどこかで見たご老人達そのもののようで、おかしくせつなく愛おしい。

私のツボにきたのは、ベニイが足を組もうとしてその太さゆえにうまく組めなくて苦労するところ。
細かい! これを自分が身にしみてわかるのがせつない! 脚が太いと組みづらいんですよねー、ふふ…。

笑えて笑えて、そのなかにもちょっと苦さがあって、運命の妙が配されていて、でもひたすら笑って。
出演者3人の演技もすごくよくて。

見ごたえのあるほんとにいい舞台でした。

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雪全ツ『黒い瞳』感想・1

キムとまっつの並びはいい。
体格が近くて違和感がないのと、持っている雰囲気の違いがものすごく面白い。

どこまでもきらきらしていて若々しくさわやかなキムラさんと渋くてクールなまっつ。

「俺は炎 君は水」とプガチョフは歌う。
元々のイメージはどちらかというと逆だけれど、今回の舞台上ではどちらの役もすごく合っていて、人生や考え方の違いが素直に見れた。

それでいて互いが互いを尊重しているのがいい。
言葉の表現としてどうかと思うけれどちゃんと「愛し合っている」。
それも男同士の愛し方で。

そしてなにって2人の歌がいい。
2人とも歌えるし、単品でもいいけどなにより一緒に歌うときの声が合う。ハモリ声がすごく好きだ。

だからソリに乗ってマーシャを救出しにいくとこが最高でした。
男同士の厚い友情に心をつかまれ、また宝塚の同期のつながりに心揺さぶられ、この2人がメインとして舞台上で対峙しているという運命的な流れに感動する。

いやもうほんとにありがとう、この並び。

まっつウェルカアアアアアム!!と叫びたいです。

まっつのプガチョフが浮浪者ふうに出てくるところから素敵でした。
ああヒゲ似合う…。ボサボサ髪似合う…。
あの視線が好きだ。

実のところ「皇帝」として崇められてるときのビジュアルより好きです。

そしてソリのシーン、ニコライの言い分に負かされそうになってるところが好き。
「ちっ」って感じがいいんですよ。

プガチョフは自分でも言っているとおり「賭けをうって出」ている。
負けることも――おそらくは想定内。
それでも賭けずにはいられない、まさに炎のような破滅的な男。

そんなプガチョフに真っ向から論理を説いてくるニコライ。
まっすぐな瞳と情をもって話しかける。

戦乱の中、どちらの陣営も裏切ったり裏切られたり、背信があったり寝返ったり、そういう世界の中だ。
かれ自身嘘をついている。おのれがピョートルⅢ世ではないことは誰よりも自分が知っている。

そんな中でこれだけまっすぐに、嘘も偽りもなく、愛と正義をもって自分に相対されたら――きっと惚れずにはいられない。

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星版『ノバ・ボサ・ノバ』感想・1

『ノバ・ボサ・ノバ』4月30日11時公演を観ました。
まだ1度しか観ていないし、14日にも姉と観にいく予定なので感想はざっくりと書いておきます。

●ちえはすごいなぁ。
クズーイのところなんか引き込まれるように見てしまった。

うまいわぁ。スターオーラばんばん。
歌もダンスもいいし、黒塗りも似合う。

でも15時公演をご覧になったちえファンの方から「様子がおかしかった」と伺ったんですが大丈夫なんでしょうか。
11時を観たときにはなんとも思わなかったんだけど…。

八百屋舞台だし、ハードなショーなのでお疲れなのかしら。心配。

●真風のマールが好きだ。誠実そうで。

観る前は「マールってほかの男に女を取られる、2番手ではない役でしょ? せいぜい4番手くらいの」と軽く思ってたんですが、なかなかどうしてそんなもんじゃなかった。
というか、オーロよりいい役に見えたくらいだ。…これはたんに私が真風好きなだけかもしれないけど。

●れみちゃんのブリーザが最高。
ものすごくパッショネイトで生命力がある。その土地で生きている女の息吹がある。

プロローグのダンスですごくキャラクターを見せつけてきてびっくりした。
あれでパーンと伝えられるのがすごい。

そしてオーロとマールとの間で揺れるダンスが好きだ。
マールを相手にしているときも情熱的で愛を感じるんだけど、オーロと組むときは本能の部分で体が動いているようにみえる。
感情ですらなく、もっと奥のほうでオーロに反応してしまうのだからどうしようもない、というような。

れみちゃんの発するエロスがものすごくタナトスにつながっていて、悲劇的な死に納得する。

●すずみんのルーア神父はどうなんだろう、あれ。
ぶっちゃけていうとあのカマトトっぽさはイラっとくるんだが…。(ファンの方にはすいません)

でも途中からあれはタラちゃんなのではないか?(もちろんサザエさんの)と思うようになってきて、そうしたらイラつきが抑えられるようになりました。

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『ニジンスキー』感想・3

たった1度しか観ていないのですが、自分の中で作品がうまく消化できません。
「よかったな」という気持ちが奥底にあって、その上であの作品をどうとらえてよいのかわからない。
うまく言葉にならない。自分の感情が掴めない。

『オネーギン』を観たあとしばらくはこんな感じだったな、と思いました。
常に作品が自分のまわりをとりまいていて離れない。後を引く。

作品にはまっているんだと思います。
1度しか観ていないけど自分が掴まれてしまったんだと思う。
これだからいいJUNEは困る。現実にうまく着地できない。心が戻ってこない。

「うわ、宝塚でホモやっちゃうんだww」的な萌えテンションで観劇を楽しみにしていたわけですが、実際はその愛憎の濃さに脳をゆさぶられます。
「萌え」とか言ってるばあいじゃありません。

美しくて苦しくてせつなくて苦くててかわいそうでいとおしい人間たちがそこにはいました。

ちぎたさん演じるニジンスキーのなにものからも自由でありたいという気持ちもわかるし、緒月演じるディアギレフの愛と束縛と憎悪の気持ちもわかる。
あゆちゃんのロモラの地に足のついた温かな気持ちもわかる。

出てくる人たちの感情が観ている私にも届いて、やりきれなさや救われなさに心が痛む。

緒月のディアギレフは新境地をみた気分です。
こんなに繊細な人物を作れるんだ。

今までは体の大きさや顔立ちや雰囲気の男っぽさを重視してか、「膂力のありそうな男」「革命家や政治家などの権力に近い男」「ガタイはいいけど脳みそは蟻ていど」系の役が多かった。
熱くて力押しな男がほとんどでした。

今回のディアギレフは美しいものを愛し芸術を愛する、とても繊細な男でした。
芸術家肌で傷つきやすそうで、愛と支配欲が強くて、裏切られたときの憎しみもそれに比例して強い。

自分の知らないところでニジンスキーとロモラが結婚してしまったときの激昂と憎しみの表現がすごかったんです。
静かで粘着質で、青い炎が燃えさかるような怒り方で、緒月がこういう表現をできることに驚きました。

一緒に暮らしたことがあってもニジンスキーの心が自分にはないことは知っている。
だからこそ支配し束縛せずにはいられない。
ロモラのことはきっかけにすぎない。
だがそれでも、彼が自分になにも言わずに結婚したことで最後のたがが外れてしまった。

憎しみからニジンスキーを見放したものの、窮地に陥った彼の懇願に応じる見返りにまた支配しようとする。
ディアギレフはニジンスキーの羽をもぐ。
だが彼は手に入らない。
狂うことで魂の自由を手に入れてしまった。

ディアギレフをすごくかわいそうに思ったのは、まなはる演じるレオニード・マシーンとの関係を知られて「私はこんなふうにしか生きられないんだ」といった感じのことをロモラに語る場面。

本当に、愛がなくては生きられないんだ。
それが代償であっても。嘘偽りであっても。ぬくもりがないと生きられない。
弱くて繊細な男なんだ。

なんせ1度しか観ていないので記憶違いや解釈ミスなどがあったらすいません。
でもディアギレフの辛さが心に残って今も痛い。

こういう「弱い」役を演じられる緒月に拍手を送りたい気分です。

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